マンション総合保険節約術(①入門編)

ファイブコーポレーションの平川です。
タイトルにもございますが、本日から前半・後半の2回に分けて「マンション総合保険(共用部分の保険)」について解説していきたいと思います。
現在分譲マンションの理事・役員をされてある方はもちろん、分譲マンションにお住まいの方・これからお住まいになられる方にも参考にしていただければ幸いです。

目次

1.そもそもマンション総合保険って?
2.保険料が上がる仕組みについて
3.今の保険をそのまま更新じゃダメなの?
4.保険の見直しでマンション価値向上!?

1.そもそもマンション総合保険って?

分譲マンションには、個人が所有する「専有部」と廊下やエントランスホール、エレベーターといった「共用部」がございます。
※専有部については各個人で火災保険に加入する必要がございます。

マンション総合保険とは・・・分譲マンションにおける「共用部」に対してかける保険です。
※「マンション管理組合向け火災保険」や「マンション共用部の火災保険」など呼び方が違うケースもありますが基本は同じものです。

建物の外壁やバルコニー、廊下、外灯、植栽、上下水道の配管等、、
あらゆるものを住人で共有していますから、それらを包括的にカバーするマンション総合保険はマンションが存在する限り継続加入するのが一般的です。

ところが、近年このマンション総合保険が大幅に値上がりする事態が発生しています。

2.保険料が上がる仕組みについて

多くの保険会社では保険期間中の「一定期間」における「事故件数」によって、次回更新時の保険料の割増・割引を決定しています。

下図は保険料算出期間のイメージです※期間は保険会社により異なります

このように算出期間が決まっており、加入・更新日より遡っての事故件数が少なければ、事故率の低い(=安全性が高い)マンションとして更新後の保険料の割引を受けることができます。

逆に、この期間の事故件数が多いと事故率が高い(=危険性が高い)マンションとして保険料の割増を受けることとなるのです。
更新を機に保険料が倍になった!というマンションはこれが原因の可能性が高いです。

甚大な被害が出た場合は別として、軽微な被害で修理費用も少額で済む場合は、あえて保険を使わずに積立金から支払う方がお得に済む場合もございます。

3.今の保険をそのまま更新じゃダメなの?

結論から申し上げると、更新の都度、複数社の保険を比較することは「必須」です。

分譲マンションの多くは管理会社の勧めるマンション総合保険に加入していますから、中には新築以来ずっと同じ保険会社ということもよくあります。

「保険なんて中身はどこも大して変わらないでしょ」なんて言葉もよく耳にします。
しかし、現実に「マンション総合保険」は数十万、数百万単位で保険料の差が出ております。

それは上記の事故の算出期間の違いや、保険料算出において重視する点が各社で違うからです(築年数重視、メンテナンス状況重視など)。

4.保険の見直しでマンション価値向上!?

↑少し大げさに思うかもしれませんが、私はそう感じています。

マンション総合保険は毎年数十万、数百万円と大きな金額を捻出する必要がございます。
それらの原資は区分所有者皆様の管理費であり、保険料の値上げは管理費の値上げに繋がります。

前職で不動産売買に携わっておりましたが、管理費・修繕積立金が高いマンションは、やはり売れづらかったです。。
重要事項の説明でも管理費・積立金の金額、滞納状況などの説明が必須であり、マンション内の財務状況は次の売買に影響を及ぼす可能性がございます。

築年数の経過や、修繕計画上、、値上げはつきものなのですが、節約できるところは積極的にやっていきましょう!

理事会の皆様においては限られた時間の中で多くの検討事項・総会の準備を進めてあると思います。その上で毎年もしくは数年に一度の見直しは大変な作業かとお察しします。

当社では保険会社の比較・即日見積のご依頼をいつでもお受けしております。
また、マンション保険に関する無料相談も実施中です。
お困りごとがございましたらお気軽にお申し付けくださいませ。

次回は補償内容における具体的な節約のお話しができればと思います。

それでは!!!